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下北半島を探訪、下風呂温泉「さつき荘」で温泉を楽しみました

かねてより懇意にして頂いている青森県の知人に誘われて、青森県下北半島は「下風呂温泉(しもふろおんせん)」に行ってきました。

今回の行程は下記のとおりです。下風呂温泉あるいは下北を観光する方はご参考くださいませ。

【1日目】

八戸12:13 → 下北15:21 青い森鉄道~JR大湊線「快速しもきた」

下北駅前14:10 → 下風呂15:21 下北交通バス・佐井行

【2日目】

下風呂10:16 → 佐井11:19 下北交通バス・佐井行

佐井12:40 → 脇野沢14:00 シイライン・青森行(航路)

脇野沢15:30 → 蟹田16:30 むつ湾フェリー・蟹田

上記のルートのうち、快速しもきたはもちろんのこと、下北駅前~下風呂~佐井~脇野沢~蟹田のバス路線・フェリー路線はすべて旅行代理店で船車券(乗車券)を事前購入することができます。

日本旅行JTBは発券可能とのこと、チケットを事前に旅行代理店経由で購入することで現地で面倒な現金収受の煩わしさを避けることができます。また、船車券はクレジットカード購入もできるとのことで、現地では現金しか取り扱えないことの制約を回避することも可能です。今回は知人に代理購入していただきました。

 

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大宮から東北新幹線で八戸まで約2時間半、大湊線直通快速しもきた号に揺られること更に約1時間半。天候は雨模様でしたが陸奥横浜付近では陸奥湾の眺め。

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八戸から大湊まではさくっと到着するものと思っていましたが、100km近くあるようです。大湊線下北半島の付け根を舐めるように走る程度、下北半島の奥に向かうためには終点の一つ手前・下北駅から下北交通バスに乗り換えです。

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1面1線の簡素な駅ですがシーズンには観光客や帰省客などで賑わうらしい下北駅。

 

下北駅前から、佐井車庫行き下北交通バスに乗り換え。噂ではトップドア大型の観光用が来ると聞いていましたが、車両は川越観光から中古おさがりのレインボーです...

下北交通

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途中、田名部、むつバスターミナルを経由し、かつての下北交通大畑線(鉄道)の跡をたどるように大畑駅まで。大畑からは下北半島の上辺をかするようにして下風呂温泉。時間にしてまた約1時間半のみちのりです。

 

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下風呂温泉街。

海岸沿いの新道からわかれるようにして、少し内陸の旧道沿いに温泉宿と住宅が立ち並ぶ鄙びた漁師町です。

かつて、大畑から大間まで国鉄鉄道省)が軍需輸送のために鉄道を敷こうと試みたようですが、結局昭和18年に戦況の悪化をみて未成線のまま一部の橋梁などの構造物を残して計画が頓挫。その以降が今も残っており、特に下風呂では幻の下風呂駅をイメージした駅ホームを街が一望できる高台に設けています。

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軽トラがかつての鉄道橋予定地をくぐっています。手すりさえ無ければ今にもキハが走ってきそうなところ。

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下風呂付近はアーチ橋で抜ける予定だったようです。めがね橋の構造物がきれいに残っています。(めがね橋のような遺構や鉄道予定地の路盤はここに来るまでも道路沿い随所に見られます。バスの車窓から眺めるのも楽しいものです)

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こちらが下風呂駅をイメージした休憩所。このレールのモニュメントは下北交通廃線跡からひっぺがして持ってきたそうです。

 

さて...大間線の遺構はこのくらいで。

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お宿は下風呂温泉旅館「さつき荘」。温泉街にあって小綺麗にリフォームされた温泉宿。温泉は大変渋い硫黄泉です。既に東京に帰ってきましたが3日目でも硫黄の匂いがヌケません...(笑)

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写真では少し狭く見えますが、10人ほど入っても大丈夫の大きめの浴槽です。白いのはすべて温泉成分の湯の花。10分も浸かると、身体の芯からじんわりポカポカぬぐだまります。これはいい温泉!

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お夕食は、女将がお部屋食をしつらえてくださいます。

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この宿はご夫婦で切り盛りされているそうですが、食事はまた別の料理長が地場の魚に拘って仕込みをしているそうです。この日のメニューは地場の魚の握り寿司、焼き魚(鮭のホイル焼き)、煮魚(タラの煮付け)、鰤しゃぶ、タラ汁、白いご飯。

青森の日本酒「寒立馬」「作田」「善知鳥(うとう)」などを堪能。地場の魚と地酒で最高の夕餉と相成りました。

 

 

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日が暮れた小さな温泉街を、佐井まで行くバスが通過していきます。こういう景色は味わいがあるものですね。

 

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さて、宿の楽しみ2回めの朝食。イカ刺しやイカの煮物、塩辛、割干し大根の和えものなど。今年はイカが不漁のようですが、朝から楽しませてもらいました。

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さて、宿を後にして10時過ぎのバスで大間崎を経由して佐井へ。通常であれば大間崎でマグロの置物や本州最北端の碑を眺めるところですが、大した観光地でもないのでスルーして佐井へ。珍しく津軽海峡がすっきりとした青空でした。海のブルーがキレイ。

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佐井からはシィライン株式会社が運航するポーラスター号で脇野沢へ...と思いきや、ポーラスター号故障のために今夏からニューしもきた号という漁船に毛が生えたような小型船で代船運航とのこと...

青森-佐井をつなぐシィライン

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エンジンフルスロットルでものすごい振動と騒音、水しぶきを巻き上げながら、福浦、牛滝、脇野沢を経由して青森港へ向かいます。佐井から青森港までは所要約3時間のようです。

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途中、仏ヶ浦付近では車窓観光。

仏ヶ浦は陸上からのアクセスが非常に難しく、海上からのみアクセスできるといっても過言ではないほどの景勝地とのこと。白い岩を見て分かる通り、凝灰岩への長年の海蝕が、このような奇妙な景観を成したようです。

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仏ヶ浦を過ぎて、牛滝の集落にも寄港。牛滝の集落はまさに「僻地」であって、集落内の小中学校は僻地4等級(最上位の5等級は離島のみ)に指定されているそう。

※数年前までは僻地5等級に指定されていたそうですが格下げされたそうです。

ここは陸路でのアクセスも可能のようですが、調べるところによると1977年に道路が開通するまではほぼ海路でしかアクセスできなかったようです。

また、冬季には道路が閉鎖になる区間があるなど、アクセスは容易ではありません。しかしこういった土地にも家々が並び、人々の営みがあります。生きるとは何か、考えさせられる場所でもあります。

 

シィラインは脇野沢からさらに青森港へ向かいますが、途中の脇野沢で下船し、脇野沢からはむつ湾フェリーで蟹田へ向かいます。

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今度は漁船サイズではなく立派なフェリー。エンジン音もあまり聞こえず、バスすら航送可能なサイズの船です。脇野沢から蟹田までは約1時間で到着。

 

蟹田の港から蟹田駅までタクシーで移動し、蟹田駅から津軽線三厩行で3駅、津軽二股駅へ。ここは北海道新幹線の「奥津軽いまべつ駅」に隣接しています。

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奥津軽いまべつ駅近くの道の駅。これは以前からある施設です。

青函特急が運転されていた時期には津軽今別駅そのものは何もない山間の小駅でしたが、いまは東京からの新幹線も停まる立派な駅ができています。周りに何もない山間の駅であることには変わりありませんが...。

 

こうして、下北半島からむつ湾を回って津軽半島まで、青森県の秘境をたどる旅が終了。奥津軽いまべつ駅からは青森市内まで知人の車で送っていただきました。

 

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この翌日、五能線沿線で撮り鉄をしてから夜の新幹線で東京に帰ってきました。その流れで、いまこのエントリーを書き終えたところです。

 

今回、下北半島津軽半島という青森の2大半島を訪問し、海とともに生きる人々の営みの片鱗に触れました。

東京で忙しく生きている日々との対極とまでは言えないかもしれませんが、それとは確実に異なる生き方の価値観があり、時間があります。

これを噛み砕くまでには時間がかかりそうですが、人生の豊かさとは何かを改めて考えさせられる青森の旅になったことは確かです。

今回は1泊2日でしたが、次回は2泊3日などでゆっくりと下風呂に滞在したいですね。

お誘いくださったT.A.さん、ありがとうございました。